はぶ酒

はぶ酒

テイスティングノート

薬草や木皮を思わせる香りが立ち上がり、どこか薬膳酒のような野趣を感じさせる。口中では梅とはぶのエキス感がふくらみ、香りの個性に反して質感は円やか。やさしい甘酸が舌になじみ、中盤からはスパイスのニュアンスが立ち上がって、余韻は長めに続く。炭酸やコーラで割ると甘酸の輪郭が立ち、スパイス感も心地よく伸びる。

香り

木皮や薬草を思わせる複合的な香り。

梅とはぶエキスの甘酸が広がり、舌触りは丸い。

フィニッシュ

長め。スパイスの余韻が続く。

飲み方

少量のショット/コーラ割り

こだわり / 製法

八重泉のハブ酒造りは、原料の扱いから熟成まで、熟練を要する工程の積み重ねです。

そして何より、ハブ酒は仕込み自体が難しく手間もかかるため、現状は「ハブ酒作りの第一人者」と言われた創業者が仕込み、長い時間をかけて熟成させたものが蔵に残っている希少なロットとなっています。手仕事の工程と時間が、この一本に詰まっています。

ハブは一定期間管理したのち、水に漬けて状態を整え、内容物を排出させたうえで外部を洗浄します。
その後、45〜50度の泡盛へ漬け込みます。仕込みの要となるのが、口から泡盛を流し込んで腸内を洗浄し、残留物を出す工程を2〜3回繰り返す「殺菌」の徹底です。安全性と酒質を両立させるための、最も重要なプロセスとされています。仕上げに麹菌を加えて密閉し、日光の当たらない場所でじっくり寝かせ、熟成を待ちます。

誕生秘話

結核が不治の病と恐れられていた時代、人々は民間療法や薬味酒を用いて日々の健康を支えてきました。
卵酒、陶陶酒、マムシ酒といった薬酒の文化は中国からの影響も受けながら日本各地へ広がり、やがて石垣島でも古くから親しまれるようになります。とりわけ医者のいない離島では、薬酒は貴重な健康維持の手段でした。

農業が盛んな石垣島では、ハブは厄介な存在でもあり、「ハブを有効活用できないか」という声が背景にありました。そうした流れの中で八重泉でもハブ酒の製造が行われるようになります。
仕込みには慎重さと手間が欠かせず、下処理から洗浄・殺菌、密閉熟成へと工程を丁寧に重ねることで、野趣ある香味の個性と飲み口のまとまりが生まれています。長い時間をかけて育まれた一本には、島の暮らしと蔵の知恵が息づいています。
はぶ酒
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